パキスタン フンザ行き方①~ローカルミニバスでカリマバードへ(2023年9月)

海外旅行記
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2023年9月、イスラマバードからフンザへ向かいました。多くの人は首都イスラマバードから長距離バスで24時間かけて向かいますが、私はローカルミニバスを乗り継ぎ5日かけてたどり着きました
「一番良かった場所は?」と聞かれたら「フンザ」と答えられる程、日本に帰ってきてからも何度も思い出がよみがえる場所です。

※パキスタンルピーは1ルピー=0.5円(2023年10月時点)

カリマバードのホテルからの景色


フンザは日本語の情報が少なく、旅行記はガイド付きツアーで訪れる人が多い印象。バックパッカーでも「フンザってどこ?」という人が多いのではないでしょうか。
道のりは少々難易度が高いかもしれませんが、ぜひこのブログを参考に訪れてほしいです

スカルドゥ

フンザへの行き方は3つ

飛行機(日本→イスラマバード→ギルギット)

①最速でフンザに到着
時間がない方は飛行機をおすすめします。フンザの見どころは多く、早足で回っても1週間欲しいです…

②段取りが楽
ギルギット空港までのチケットを予約しましょう

③体力温存できる
他2つの行き方はどちらも長時間車に乗らなければいけません。体力に自信のない方、バス移動や車が苦手な方は飛行機をお勧めします。

①値段が高い

スカイスキャナーで検索すると
2024年8月 東京→イスラマバード→ギルギットの片道航空券が約8万3千円
概算で往復17万円
※東京→ギルギットの航空券はほぼありません。イスラマバードでの乗り継ぎが保証されないので
時間に余裕をもってチケットを確保してください。

②高山病リスク

ギルギットの標高は2,500メートル。厚生労働省のHPでは2,500メートルから高山病のリスクがあると書かれています。飛行機で降り立つことにより一気に標高が上がるため、車でだんだんと標高が上がるより高山病になりやすいです。不安な方は上記HPの通り対策をされることをお勧めします

もも
もも

ちなみに、私は標高3,500メートルのインド「ラダック」で軽い高山病の症状が出ました。息切れ、頭痛で走る事や坂道をのぼる事ができませんでした。
3日後からは平地と同じように活動できました。
高山病予防薬「ダイアモックス」も飲んでみましたが手にしびれが出たので薬に頼らず時間をかけて順応させました。

24時間バス

①バスを予約するだけ

「Bookaru」というアプリから予約可能です
パキスタンのバス、電車のチケットなどを予約できます

サイト↓
https://bookkaru.com

アプリのダウンロードはこちらから↓
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.bookkaru&pcampaignid=web_share

<注意>ギルギット行きのバスについて、2023年9月にパキスタンで検索していた時はたくさんのバス会社が出てきていたのですが、現在2024年に日本で検索するとFaisal Moverしかでてきませんでした…。
Faisal Moverは大きな会社でパキスタン内でよく走っていますし、ランクもエグゼクティブクラスですので、選択肢はないものの、問題はないと思われます

イスラマバード Faisal Moverのバスターミナル

現地のバス会社の窓口でも予約可能です。直前で座席が少なくなるほど価格が高くなりますが、日本円にすれば微々たる差です。Faisal Mover以外では、「Daewoou」「Narco」新しいバス会社で現地の人からお勧めされた「Marcopolo Express」などがあります

②費用を抑えられる

イスラマバード→ギルギット片道 4200ルピー(2,100円)

①24時間座った状態
座席はリクライニングではありません。私はこれが一番つらかったです(笑)
窓側の座席指定をしてください。片側だけでも隣がいない事、窓にもたれられる事は快適さが全然違います。
極限まで節約したい!という方以外は、クラスの高いバスを選んでください。私が利用したバス会社で一番乗り心地が良かったのは「Daewoou」社です

②トイレ休憩が自由に取れない
食事は事前に持ち込むなどして対応できますが(※食事の機会は与えられます)、トイレはそうはいきません。車内にトイレはないので、休憩ポイントに着くまで我慢しなければなりません。2,3時間に1回は休憩がありますが、お腹を壊すなんてことがあれば地獄です

パキスタンビザのコピーを往復で10枚程度用意が必要
長距離バスはチェックポイントがいくつもあり、そのたびにビザチェックがあります。パキスタンに入国して、バスに乗る前までにビザのコピーを用意する必要があります
私は、イスラマバードの印刷屋さんで100ルピーでできました。

ローカルミニバン

①景色が最高&フンザまでの町を観光できる

私はナランで3泊ほど滞在しました。観光地でレストランが多く、ごはんも安くて快適でした。

お土産物屋やレストランが軒を連ねるナランのメインロード

私は観光しませんでしたが、チラスという町もインダス川が目の前にあったり、ガンダーラ時代の岩絵が残っていたりとシルクロードの歴史が残る場所です

②交通費代が安い

イスラマバード→カリマバードまでのバス代のみ 4,000ルピー(2,000円)
別途ホテル代やごはん代はかかってしまいますが、飛行機よりは断然安く済みます。

③自分のペースで移動できる
現地の人と交流しながら、気に入った場所があれば滞在し、先に進みたければ移動することができるのは気楽でした

①ミニバンを探し交渉する手間

カリマバードへ到着するまでに計5回ローカルバスを探しました。現地の人が教えてくれるので積極的に聞くべし!

②物乞いの対応

マンセラのバス停が物乞いの人(特に子供)が多くて困ってしまいました。
1人でもあげてしまうとキリがないので押しに負けないようにしてください。
現地のおとなの人が追い払って助けてくれました

③車内がギュウギュウなことも

イスラム教国家のため女性は見知らぬ男性の横に座らないよう配慮があり、ありがたかったです。
1回の乗車は5時間程度だったので私は苦ではありませんでした

④パキスタンビザのコピーを用意しておいたほうがよい
ローカルバスは基本現地人しかいないのでチェックがゆるゆるでした。
ただチェックポイントは通過しますし、警官に見つかるとパスポートとビザを要求されたので用意しておいた方が良いです

チェックポイント。銃を持った警察がいる

以上、簡単な順に並べました。費用は高い順です
3つとも「ギルギット」に到着し、フンザらしい景色が楽しめる「カリマバード」や「スカルドゥ」へ移動するにはギルギットのバスターミナルでミニバンに乗り換える必要があります。

ギルギットのバスターミナル情報は次の記事で解説しています!

イスラマバードからフンザへ

もも
もも

それでは、イスラマバードからフンザ(カリマバード)までの
ローカルバスの旅を詳しく紹介します!

経由した町は

イスラマバード→マンセラ→ナラン→チラス→ギルギット→カリマバード
最短3日で到着できますが、私は観光も含め5日かけて移動しました

イスラマバード→マンセラ

イスラマバードでは、フンザ方面のバスを探すのに苦労しました(笑)

旅先で出会った韓国人キムと日本語、韓国語、英語でネット検索してもフンザまでローカルバスで行く方法が出てきません。情報が全くと言っていいほどありませんでした

Googleマップ見て大きそうな町、ナランを第1ゴールに設定

イスラマバードでキムといろんなバス会社の窓口で聞きまくりました。

Faisal Moverなどのバス会社をいくつも当たるも目当てのナラン行きバスはなく
ミニバスもナランへの直行便はなかったため、2時間半で着くマンセラ行きのミニバスに決定

前日に席を予約し、10時ごろに来いと言われました。人がいっぱいになると出発します。

イスラマバード→マンセラのミニバス

料金:650ルピー(325円)
所要時間:2時間半
イスラマバード(客が集まり次第出発)11時半→マンセラに14時到着。

イスラマバードのマンセラ行 バス乗り場↓

マンセラ行ミニバス。チケットをもらいます

マンセラ→ナラン

マンセラのバスターミナルは大きいものでした

トイレと軽食屋がそろっていますが、軽食を買うと現地人と同じ値段で売ってくれなかったとキムが言っていました。どの店に尋ねても高い価格を言われ、買うしかありませんでした。味は美味しかったです

ナラン行きミニバスは人に聞くとすぐに見つかりました。1時間ほどで人が集まり出発。
マンセラのバスターミナルは特に子供達の物乞いが多く圧も強い➕暑くて、砂埃がきつく、ナランへ直行することに

マンセラ→ナランのミニバス

料金:650ルピー(325円)
所要時間:4時間
マンセラ15時発(客が集まり次第出発)→ナラン19時着
チェックポイント1回、休憩1回あり

マンセラのナラン行バス乗り場↓

チェックポイント

※ミニバスでは、大きい荷物を車の上の荷台に乗せるので、雨が降ればびしょびしょになります。
バックパックはカバーを付けるべし!

休憩スポットにはカフェや売店が道に並んでいます

マンセラ以降は車窓からの景色が最高で、ローカルバスで来てよかったと思いました。
空気も澄んできました

車がビュンビュン通る道路で談笑する二人
川沿いの町。つり橋が立派
羊に草を食べさせる羊飼いの女の子。絵画のよう
道路を横断する羊たち
店番をしているのだろうか、子供と白髭が立派な男性

たまに売店がありますが、山の中を走っているのに「どこからきたの?」と思う場所に人が歩いていました。

周りに民家は見当たりませんが、近くに集落があるのだろうかと思いながら、ここに住む人の暮らしを想像し、景色に見とれていました。狭い車内でいることも忘れるほど楽しかったです。

日がすっかり落ちた19時にナランに到着

外国人は全く見かけないけれど観光地らしく、レストランが豊富で気候も涼しく3泊しました。

CFCとは…(笑)
民族衣装可愛すぎる

ナランのホテル「Errum Hotel」

ディスカウントしてもらい、1部屋当たり2泊分は2,500ルピー、1泊は2,000ルピーでした
3泊で4,500ルピー(2,250円)

早朝のアザーンがうるさかったですが、耳栓をすれば大丈夫でした

ホットシャワーを使う前後は、ホテルマンにスイッチを入れてもらわなければいけません。
Wifiと電気は18時ON、1時にOFFになります。

ナラン以降は電気もホットシャワーも自由に使えないものになりました。山の中なのでしょうがないですね

ナランの食事事情

美味しかったレストラン「Moon Restaurant」

プラオ:インドのビリヤニに似ていて、スパイスがマイルドで食べやすい(私はプラオ派)
牛肉のケバブ:肉汁たっぷり本当においしかった!しかも量が多い

合計:2,470ルピー(1,235円)
サラダ含め5種類ほどの料理を頼みました。

※パキスタンではサラダ(生野菜)を食べる機会が少ないです。ここではサラダの種類が豊富かつ美味しかったので最高でした👍

別のレストランですが、超超レアな魚料理を食べることができました🐡
ナランは川沿いにある町で魚料理をちらほら見かけました!

何の魚か不明ですが、白身魚のフライでした

ナランの観光スポット

せっかくなので観光!有名な湖に行ってみました!

「Saif ul Malook National Park」

超濁っていて、インドのパンゴンツォを見ていた私は感動できませんでした…(笑)
山に雪が残っている時期に来るとまた景色が違うのかもしれません

ジープ乗り場

Saif ul Malook National Parkまでは専用のジープで行きます
ジープ乗り場はナランの大通りを北側に進み、橋の手前を右に曲がるとあります

パキスタン人家族とジープをシェアしました。ジープ1台往復4,500ルピー(2,250円)
危険な道ということもありますが割高です
※ナラン市内に帰ってきた後、運転手から追加費用を要求されました。怒鳴るような勢いでしたが、パキスタン人の男性が止めてくれて払わずに済みました。ぼったくりしてくるので要注意です。

たどり着くまでがアトラクションでした。写真を撮る余裕がないほど、お尻が浮き天井に頭をぶつけるほど揺れがひどく、ジープで崖スレスレの凸凹道を30分乗ります
三半規管強い私がグロッキーになりました

長くなりましたので、続きはパート2で!
次回、ナラン→チラス→ギルギット→カリマバードの旅行記です。お楽しみに

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